「詩人か、高等遊民か、でなければ何にもなりたくない」
森見登美彦「恋文の技術より」
まず、アイディアにやられる。
現代の書簡体小説って、他にもあるのかな?
探してみよう。
森見登美彦の小説に出てくる登場人物は、愛らしくて会いたくなる人物ばかりだ。
しかも、彼の小説を読むと、決まって京都に行きたくなる。
この小説では、能登半島にも行きたくなってしまった。
場所も人物も、森見ワールドの中で描かれると、途端に魅力的になるんだよなあ。
一つひとつの言葉選びにしても、主人公のへたれ具合も最高。
何度でも読み返したくなる作品って、そんなにないんだけど、
森見作品だけは期間を置いてまた読みたくなる。
間違いなく、自分の学生時代を象徴する一冊。
漱石の書簡集も読まなくちゃ…。
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